リラは見回りに来る貴族の小倅(こせがれ)。 王宮には勤め出したばかりらしく。 まずまず顔も良い男、と熱心に話すようになった。 ある日、リラは龍美に向かい、宣言した。 「安野。 私、聖女はあんたに譲るわ」 「えっ?」 「彼に聞いたの。 聖女は雨を降らせられたら王の妃になれるけど。 降らせられなかったら、神への生贄になるんですって」 ――なんだってっ!?