雨の王妃 ~私を押しのけて自分が聖女だと言ったくせに、失敗したら、生贄になると聞いた途端、私が聖女だと言ってきました~

 

 水分がなくなって死ぬ寸前、二人はふたたび、投獄された。


「麻田さん、雨女じゃなかったんですか?」
「うるさいわね! 異世界だからよ!」

 牢の中で怒鳴り返したあと、リラは膝を抱え、溜息をつく。

「暑いわ。
 汗で髪がくるくるしすぎる。化粧も落ちそうだし。帰りたいわ。

 私、わかったの」

 麻田さん……。

 ここに来て、初めて弱音を吐こうとしているリラを同情気味に龍美は見つめた。

「イケメンがいても、(なび)かないと意味がないって。眞田(さなだ)くん、舞城くん、石井くん……。

 チヤホヤされないと――

   死ぬ」

 リラは膝に顔をうずめた。

 それ、どんな(やまい)っ⁉︎