カウンターの内側に綺麗なタオルがあったので差し出すと、石田さんはお礼を言いつつ受け取った。
「雨が降るとまだ冷えますね」
「ですね。空気がひんやりする」
「風邪引かないようにしてくださいね」
「気をつけます」
お手伝いをする中で、これくらいの短いやり取りはするようになった。
口数が多いわけではないけれど、けして会話が嫌いというわけではないことはわかってきた。
向こうから無駄話を振られることはあまりないけれど、話しかければしっかりと返してくれる人なのだ。
「そうだ。さっき、石田さん宛に荷物が届きました」
「え」
肩辺りを拭きながら、珍しく石田さんが目をわずかに見開いた。
その反応に、受け取っちゃまずかったかな……という気持ちがもくもくと湧き上がる。
「すみません、店舗のほうに配達員さんが訊ねてこられたので、受け取ってしまいました……」
「あ、いや。それは全然ええねんけど」
しおしおと謝るわたしに、彼は慌てたように首を振る。
普段は年下のわたしにも敬語なのに、不意に砕けたので驚いた。
「今日届くって、すっかり忘れとった俺が悪いんで。受け取ってくれてありがとうございました」
「雨が降るとまだ冷えますね」
「ですね。空気がひんやりする」
「風邪引かないようにしてくださいね」
「気をつけます」
お手伝いをする中で、これくらいの短いやり取りはするようになった。
口数が多いわけではないけれど、けして会話が嫌いというわけではないことはわかってきた。
向こうから無駄話を振られることはあまりないけれど、話しかければしっかりと返してくれる人なのだ。
「そうだ。さっき、石田さん宛に荷物が届きました」
「え」
肩辺りを拭きながら、珍しく石田さんが目をわずかに見開いた。
その反応に、受け取っちゃまずかったかな……という気持ちがもくもくと湧き上がる。
「すみません、店舗のほうに配達員さんが訊ねてこられたので、受け取ってしまいました……」
「あ、いや。それは全然ええねんけど」
しおしおと謝るわたしに、彼は慌てたように首を振る。
普段は年下のわたしにも敬語なのに、不意に砕けたので驚いた。
「今日届くって、すっかり忘れとった俺が悪いんで。受け取ってくれてありがとうございました」



