講座、という単語に眉が動く。もしや彼も講座を受ける一人だとでも言うのか。
確かに先生は他にも人がいるとは言っていたけど、鳰くんもだなんて。
講座名すら覚えていない鳰くんはふわふわな雰囲気を纏わせながら、うーんと首を傾げている。
そんな彼を見ているとなんだか無性に放っておけなくて、私はたまらず鳰くんに向き直った。
「一緒に行きますか?」
「えっ、いいの? やった~! 教室どこだったっけ~ってなってたからありがたいよ~」
わーい!と能天気に喜ぶ鳰くんと共に、押し込んでいたため息を吐いて廊下を歩く。
早く行かないといつどこでファンが見ているか分からないし、とにかく二人きりなのが嫌すぎて無心で歩を進めた。
逃げて辿り着いた場所が、人目のない第三校舎だったのが不幸中の幸いだ……。
「……はい、着きました。ちゃんと覚えてください」
「選択教室1かぁ……うん、覚えたよ~」
本当かな……まぁ、気にしてもどうにもならないか。
半ば諦めつつ、昨日と同じように扉を開ける。
確かに先生は他にも人がいるとは言っていたけど、鳰くんもだなんて。
講座名すら覚えていない鳰くんはふわふわな雰囲気を纏わせながら、うーんと首を傾げている。
そんな彼を見ているとなんだか無性に放っておけなくて、私はたまらず鳰くんに向き直った。
「一緒に行きますか?」
「えっ、いいの? やった~! 教室どこだったっけ~ってなってたからありがたいよ~」
わーい!と能天気に喜ぶ鳰くんと共に、押し込んでいたため息を吐いて廊下を歩く。
早く行かないといつどこでファンが見ているか分からないし、とにかく二人きりなのが嫌すぎて無心で歩を進めた。
逃げて辿り着いた場所が、人目のない第三校舎だったのが不幸中の幸いだ……。
「……はい、着きました。ちゃんと覚えてください」
「選択教室1かぁ……うん、覚えたよ~」
本当かな……まぁ、気にしてもどうにもならないか。
半ば諦めつつ、昨日と同じように扉を開ける。

