私の腕を人目をはばからず掴んできたのは、みんなのアイドルである鳰くんで。
何故私⁉と言えないまま、ぐいっと強めに引っ張られ走らされた。
「ちょっと! 宏名くんと月森さんてどういう関係⁉」
「あの二人に接点ってあったっけ……? ないよね⁉」
「逃げないでよ宏名く~ん!!」
こ、怖いっ……鳰くんのファン、怖すぎるっ……!
全速力で廊下を走る私たちの背中にまで追いかけてくる叫びに、恐怖から耳を塞ぎたくなってしまう。
私、明日どうなるんだろう……絶対呼び出されて色々言われるよね。そして鳰くんはこちらの迷惑も考えてほしい。
どこか冷静な頭でぼんやりそんなことを思う私は、本気で走っているらしい鳰くんについていくのでいっぱいいっぱいだった。
「いや~、月森さん巻き込んでごめんね~」
「はぁ、はぁ……っ、い、いきなり何なんですか……! どうして私を……」
「だって今日って低気圧だからファンサする気になれなくて~。でも一人で逃げても追いかけてこられるから、誰か連れてったらいいかな~って思ったんだよね~」
何故私⁉と言えないまま、ぐいっと強めに引っ張られ走らされた。
「ちょっと! 宏名くんと月森さんてどういう関係⁉」
「あの二人に接点ってあったっけ……? ないよね⁉」
「逃げないでよ宏名く~ん!!」
こ、怖いっ……鳰くんのファン、怖すぎるっ……!
全速力で廊下を走る私たちの背中にまで追いかけてくる叫びに、恐怖から耳を塞ぎたくなってしまう。
私、明日どうなるんだろう……絶対呼び出されて色々言われるよね。そして鳰くんはこちらの迷惑も考えてほしい。
どこか冷静な頭でぼんやりそんなことを思う私は、本気で走っているらしい鳰くんについていくのでいっぱいいっぱいだった。
「いや~、月森さん巻き込んでごめんね~」
「はぁ、はぁ……っ、い、いきなり何なんですか……! どうして私を……」
「だって今日って低気圧だからファンサする気になれなくて~。でも一人で逃げても追いかけてこられるから、誰か連れてったらいいかな~って思ったんだよね~」

