学園の困り者くんたちに好かれて困ってます!

 言ってしまえばそれをダシにからかわれるから言わないけども。

「私のことはどうでもいいじゃないですか! ほら、早く教えてください!」

「ふふっ、分かりましたー」

 これ以上からかわれるのは御免な私は、声を張り上げて意識を勉強に向ける。

 するとようやく周防くんもプリントに視線を落としてくれて、改めて教えてもらうことになった。



「……これが、学年1位の教え方……」

「言ったじゃん、俺教えるの得意だって。よかったね、プリント終わって」

 周防くんは何ひとつ嘘を吐いていなかった、と身をもって知った数分間だった。

 自分一人では絶対に書けなかったであろう綺麗な方程式を眺めては、唇を噛み締める。

 学校で一番教えるのが上手な先生よりも上手だったし……悔しいけどやっぱり天才だ。

「……ありがとう、ございます」

「ん、どういたしまして。それにしても花厳くん、5分で帰ってくるって言ってたのにな」

 私のお礼を軽く流し、「ちょっと見てこようかな」と周防くんがぼやく。

 ……そういえば周防くんって、先生探してたみたいなこと言ってた気がする。先生に用事なんだろうな。