学園の困り者くんたちに好かれて困ってます!

 そんなのまるで、“代わりに努力してくれ”って言っているみたい。努力は他人に強要するものじゃないのに。

 ……だなんて、考えたところで凡人の私には一生分からないんだろうな。

「そこまで言うなら、お言葉に甘えます。分かりやすく教えてください」

「おっけー。んじゃ、花厳くんに頼らないでいいようにしっかり教えますよーっと」

「……真隣にくっつかないでください。暑苦しいです」

「でもこうしないと教えらんないし」

 教えるだけだと言うのに、椅子を引いて体がくっつきそうなほど近付いてきた周防くん。

 離れてほしい一心で口に出し拒絶するも、彼がこんなことで引くはずがない。

「あ、もしかして緊張してる? 月森サンかわいー」

「そっ……んなわけないです! 周防くんが近かろうが何とも思いません!」

「て言うわりには、手震えてますけど?」

 シャーペンで私の右手を指して、あはっと面白そうに笑う。

 デリカシーゼロの彼に向かって、思わず声を大にして言いたくなった。『男の子とここまで近距離でいたことないから、脊髄反射のようなものです……!』と。