「シャツはできるだけ第一ボタンまで留めてって昨日も言いましたよね? ネクタイも緩いし、ブレザーも前閉めてください!」
「そんなに言うなら月森サンがやってよ、ネクタイの結び方も忘れちゃったし」
「やりませんし、ネクタイは先週ちゃんと結べてたじゃないですか!」
「ちぇー、よく覚えてんね」
残念、と呟いてから周防くんは渋々服装を整えていく。
一旦ネクタイを外してボタンを留める姿を見つめていると、『いつもちゃんとしてればいいのに』なんて思う。
校則さえ守れば彼は、誰もが認める優等生になると言うのに。
「……やっぱ、ネクタイ月森サンが結んでよ。月森サン好みのカッチリした感じでいいから」
「嫌です」
「そう言わずにさー、自分で結ぶの面白くないし」
言いながらネクタイを私に押し付けて、ブレザーを脱ぎだす彼。
その姿はまるでファッション雑誌の表紙のように絵になっていて、一瞬だけ……心臓が高鳴ってしまった。
周防くんって、ずるい人だ。
「……じっとしててくださいね」
「はーい」
「そんなに言うなら月森サンがやってよ、ネクタイの結び方も忘れちゃったし」
「やりませんし、ネクタイは先週ちゃんと結べてたじゃないですか!」
「ちぇー、よく覚えてんね」
残念、と呟いてから周防くんは渋々服装を整えていく。
一旦ネクタイを外してボタンを留める姿を見つめていると、『いつもちゃんとしてればいいのに』なんて思う。
校則さえ守れば彼は、誰もが認める優等生になると言うのに。
「……やっぱ、ネクタイ月森サンが結んでよ。月森サン好みのカッチリした感じでいいから」
「嫌です」
「そう言わずにさー、自分で結ぶの面白くないし」
言いながらネクタイを私に押し付けて、ブレザーを脱ぎだす彼。
その姿はまるでファッション雑誌の表紙のように絵になっていて、一瞬だけ……心臓が高鳴ってしまった。
周防くんって、ずるい人だ。
「……じっとしててくださいね」
「はーい」

