学園の困り者くんたちに好かれて困ってます!

 本当に言葉通りすぐ戻ってきてくれるならいいけど、一瞬でも周防くんと二人きりにされるのは非常に困る。というか嫌だ。

 できるだけ周防くんのほうを見ないように顔を逸らすけど、彼は私を放っておいてくれないらしい。

「俺教えるの得意だから教えよっか?」

「結構です。先生が帰ってきてから聞くので」

「でも分かんないとこってさ、すぐ解法知らないと自分がどこ躓いたのか分かんなくなるんじゃない?」

「……」

「ていうか花厳くんって体育教師じゃん。一通りどの教科もできるとはいえ、教えるのも一苦労だと思うんだよね」

 ああ言えばこう言う、周防くんはとっても面倒くさい人だ。

 こっちが振り切ろうとしても、縋ってくるようにしがみついてくる。振り切りたいのに振り切れない。

「そんなに教えたいんですか」

「そりゃ、努力してる月森サン見るの好きだから協力したいなーって」

「……変な人ですね」

「月森サンにはずっと努力しててほしいからねー」

 “私には努力していてほしい”。……他人任せな言い方だ。