教室に戻って勉強するには時間が足りないし、かと言って昇降口に立つのは早すぎる。
どうしようかな……そう悩んで、廊下の窓から外を眺めた時。
「おはよ、月森サン」
「んわっ⁉」
唐突に背後から声をかけられたと同時に、隣に人影が現れた。
あまりに急なそれに驚かずにはいられなくて、ドクドクと緊張で跳ねる心臓を抑える。
「周防くん……いきなり声をかけないでください! びっくりするじゃないですか!」
「だって毎回、律儀に面白い反応してくれるからやりたくなるんだよね。あ、前髪切った? かわいー」
「話逸らさないで!」
……今日も今日とて、この人は相変わらずだ。
癖毛なのかふわふわしている紺色の髪に切れ長の紺藍の瞳、モデル顔負けなスタイルの良さは同じ中学2年生とは到底思えない彼……周防織。
常に大人びた表情の周防くんは私をこうしてからかうのが好きなようで、ほぼ毎日のようにダル絡みしてくる。
それだけでもしつこいなって思うのに、周防くんは毎回校則違反してやってくる。
どうしようかな……そう悩んで、廊下の窓から外を眺めた時。
「おはよ、月森サン」
「んわっ⁉」
唐突に背後から声をかけられたと同時に、隣に人影が現れた。
あまりに急なそれに驚かずにはいられなくて、ドクドクと緊張で跳ねる心臓を抑える。
「周防くん……いきなり声をかけないでください! びっくりするじゃないですか!」
「だって毎回、律儀に面白い反応してくれるからやりたくなるんだよね。あ、前髪切った? かわいー」
「話逸らさないで!」
……今日も今日とて、この人は相変わらずだ。
癖毛なのかふわふわしている紺色の髪に切れ長の紺藍の瞳、モデル顔負けなスタイルの良さは同じ中学2年生とは到底思えない彼……周防織。
常に大人びた表情の周防くんは私をこうしてからかうのが好きなようで、ほぼ毎日のようにダル絡みしてくる。
それだけでもしつこいなって思うのに、周防くんは毎回校則違反してやってくる。

