……でも最近、成績が伸び悩んでいる。
元々勉強は好きなほうだし、小学生の頃は満点を量産するくらい得意だった。
だけど中学は甘くない。小学校よりも早いペースで授業は進んでいき、中二の今では特待生制度が適応されるギリギリの成績だ。
先生には家の事情を話しているから、きっと心配して声をかけてくれたんだろうな。
感謝と少しの申し訳なさを胸に抱いて、私は隣のクラスへと顔を出した。
「澄雨ちゃん、ちょっといいかな」
「あっ、こよねちゃん……! どうしたのっ?」
目的は友達である花厳澄雨ちゃんにお昼の件を伝えること。
澄雨ちゃんは絵に描いたようなほんわか女子で、毛先がくるっとなっているロングヘアがチャームポイント。
小学4年生からの仲で、きっかけは澄雨ちゃんがいじめられているのを見かけたこと。
その容姿から嫌がらせや言いがかりをつけられることが多かった澄雨ちゃんは、私が見かけた時も数人の女子に囲まれていた。
『花厳さん、早く謝りなよ! あんたがユウスケくんに色目使ったせいで、リナとユウスケくん別れたんだよ⁉』
元々勉強は好きなほうだし、小学生の頃は満点を量産するくらい得意だった。
だけど中学は甘くない。小学校よりも早いペースで授業は進んでいき、中二の今では特待生制度が適応されるギリギリの成績だ。
先生には家の事情を話しているから、きっと心配して声をかけてくれたんだろうな。
感謝と少しの申し訳なさを胸に抱いて、私は隣のクラスへと顔を出した。
「澄雨ちゃん、ちょっといいかな」
「あっ、こよねちゃん……! どうしたのっ?」
目的は友達である花厳澄雨ちゃんにお昼の件を伝えること。
澄雨ちゃんは絵に描いたようなほんわか女子で、毛先がくるっとなっているロングヘアがチャームポイント。
小学4年生からの仲で、きっかけは澄雨ちゃんがいじめられているのを見かけたこと。
その容姿から嫌がらせや言いがかりをつけられることが多かった澄雨ちゃんは、私が見かけた時も数人の女子に囲まれていた。
『花厳さん、早く謝りなよ! あんたがユウスケくんに色目使ったせいで、リナとユウスケくん別れたんだよ⁉』

