倒した課題を掻き合わせても、全体の一割も行っていない。本当に少ししか進んでいない。先は長い。長すぎる。それでもまだ、一ヶ月はある。経験上あっという間に過ぎるのは知っているのに、毎年のように現実逃避をする翔真は、相も変わらず愚かな人間だった。
早くも休憩と称して、何の我慢もせずにスマホを手に取った。ちょっとだけだ。ちょっと触るだけ。ちょっと触ったらすぐにやめる。勉強を再開する。そう思うだけで、できたことなどないのに。その意思が、欲求に勝ったことなどないのに。結局いつも、勉強よりも遥かに長い時間、スマホの画面を見続けてしまっているのに。
スマホを、とりわけSNSを、気にしすぎだと分かってはいる。だが、定期的に見なければ落ち着かなかった。一つでも数字が増えているかもしれない可能性を捨てきれない。確率的には低いのに、決してゼロではないせいで、一縷の望みに賭けてしまう。全ての投稿のいいね数に変動がないのを見て、どろどろとした黒い感情が湧き上がることの方が多いのに、やめられない。
いいねが欲しい。とにかく欲しい。それで、足りない何かを埋められるはずなのだ。満たされるはずなのだ。そうでなければ、嘘を吐いてまで伊織を親友にした意味がなくなる。
期待するな。期待するな。言い聞かせている時点で期待していることには目を背けて、翔真はSNSを開いた。何の変哲もない見慣れた画面が広がる。通知欄が視界に入る。変わり映えがない。
肩の力が抜ける。鼻から息が漏れる。いつものことだ。自分が何を投稿したって、誰の心にも届かない。響かない。ちっぽけな存在がいくら声を大にして叫んだって、誰の耳にも聞こえない。
片手で数えられる程度の反応を貰っても、毎日どこかで誰かの投稿が反響を呼んでいるネット上の世界では、あまりにもゼロに等しい。いいねを貰って気分が上がったとしても、それは薬を服用したみたいに一時的に感じる高揚で、効果が切れればどうにもできない現実を突きつけられる。
でも、と翔真は思う。でも、違う。伊織を写した画像は違う。文字だけの投稿で、また、翔真自身に関する投稿であれば、変化がないのは仕方がないと言えなくもないが、イケメンとして写した伊織の画像は違う。違うのだ。
早くも休憩と称して、何の我慢もせずにスマホを手に取った。ちょっとだけだ。ちょっと触るだけ。ちょっと触ったらすぐにやめる。勉強を再開する。そう思うだけで、できたことなどないのに。その意思が、欲求に勝ったことなどないのに。結局いつも、勉強よりも遥かに長い時間、スマホの画面を見続けてしまっているのに。
スマホを、とりわけSNSを、気にしすぎだと分かってはいる。だが、定期的に見なければ落ち着かなかった。一つでも数字が増えているかもしれない可能性を捨てきれない。確率的には低いのに、決してゼロではないせいで、一縷の望みに賭けてしまう。全ての投稿のいいね数に変動がないのを見て、どろどろとした黒い感情が湧き上がることの方が多いのに、やめられない。
いいねが欲しい。とにかく欲しい。それで、足りない何かを埋められるはずなのだ。満たされるはずなのだ。そうでなければ、嘘を吐いてまで伊織を親友にした意味がなくなる。
期待するな。期待するな。言い聞かせている時点で期待していることには目を背けて、翔真はSNSを開いた。何の変哲もない見慣れた画面が広がる。通知欄が視界に入る。変わり映えがない。
肩の力が抜ける。鼻から息が漏れる。いつものことだ。自分が何を投稿したって、誰の心にも届かない。響かない。ちっぽけな存在がいくら声を大にして叫んだって、誰の耳にも聞こえない。
片手で数えられる程度の反応を貰っても、毎日どこかで誰かの投稿が反響を呼んでいるネット上の世界では、あまりにもゼロに等しい。いいねを貰って気分が上がったとしても、それは薬を服用したみたいに一時的に感じる高揚で、効果が切れればどうにもできない現実を突きつけられる。
でも、と翔真は思う。でも、違う。伊織を写した画像は違う。文字だけの投稿で、また、翔真自身に関する投稿であれば、変化がないのは仕方がないと言えなくもないが、イケメンとして写した伊織の画像は違う。違うのだ。



