プロフィール
夜桜冬希
【会員番号】919185
サイコパスとシリアルキラーが好きです。
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公開リスト一覧
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レビュー一覧
2023/11/25 01:25
ネタバレ
シリアルキラー
野いちごには流石にないだろうな、と思いながらもシリアルキラーで検索をかけてみたら、嬉しいことにこちらの作品が引っかかりまして、見つけた瞬間大歓喜です。シリアルキラーに猟奇殺人。大好きです。最高です。軽率に興奮しました。
本作品のシリアルキラーは、剃刀で全身をメッタ切りにして人を殺害します。いいですね。狂ってますね。これで普通に世間に溶け込んでいるんですから、流石ですね、シリアルキラー。もっと狂ってくれてもいいんですよ。
猟奇犯罪を取り扱っている時点で内容は言わずもがな好きなのですが、何より文章が良い意味で硬く、淡々としていて、こちらもかなり私の好みであり、終始ドキドキしながら文字を追いました。これを野いちごで、しかも無料で読めるなんて。嬉しい限りです。
シリアルキラーにもシリアルキラーなりの理由があるようですが、理解できるかどうかは、きっと人によります。好みの物語でした。感謝です。
2023/11/19 22:58
ネタバレ
美しき、純愛
花吐き病──片想いを拗らせると口から花を吐き出すようになる病気。吐き出された花に他者が接触すると感染してしまう。
高校一年生の千景は、花吐き病を患った。片想いの相手は、兄である伎。兄妹だからと気持ちを隠す千景に、それまで彼女に無関心だったはずの伎は優しく接するようになった。
「……吐く花にもちゃんと意味があるんだよ」
吐く花は、吐いた者の感情そのもの。花として感情を吐いても、内側にあるそれがなくなるわけではなかった。いくら花を吐いても好きという想いまでは吐けず、ましてや本人に伝えることもできず、それは千景の中に溜まっていく。
自分には向けられない、愛おしそうな伎の微笑み。それを見た千景は、耐え切れずに様々な色の花を吐き、涙を流した。そこへ現れた伎が、千景が吐き出した花に、触れる──
「……俺と、一緒に、地獄に堕ちてくれ」
この物語は、ハッピーエンドか。はたまた、バッドエンドか。
2021/10/24 13:15
ネタバレ
タイトル未定の恋心
ワタシ。カレ。カノジョ。一人称や三人称がカタカナであることに、なんとなく、妙な違和感。そして、読み進めていくうちに違和感が徐々に確信に変わっていく。もしかして、と思考を巡らせた先で訪れる種明かし。やっぱりカタカナであることに意味が込められているのだと思いました。
タイトル、好きです。タイトル未定。その意味は、未完成ということなんじゃないかなと、僭越ながらそう考察させていただきました。物語の中でタイトルは重要で、それがまだ決まっていない。未完成の恋心。
ワタシの言葉はカレには届かない。届いたと思ったら、都合のいい解釈をされる。ワタシを、見て。ちがうよ、ばか。なんて切ない恋なのか。なんて悲しい恋なのか。カレにはワタシに別れを告げないであげてほしい。ずっと一緒にいてあげてほしい。見てあげてほしい。そう願うばかりです。
2020/09/24 10:09
ネタバレ
線香花火が落ちたキミ
4年付き合った彼女に振られてしまった。とても愛くるしくて、明るい子だった。
春から夏へ、季節は巡り、久しく会っていなかった友人に飲みに誘われた。そこで偶然出会ったのは、スリットの入ったタイトスカートを着て、前髪をかきあげている髪の長い女性。
公園で、なぜか分からないが購入してしまった花火に火をつけた。線香花火を最後に残して。
『ねえ、なにしてるの?』
声をかけてきたのは、居酒屋で出会ったあの女性だった。彼女の特徴的な引き笑いは、学生の頃からずっと変わっていない。
*
どんなキミでも僕は好きだよ。
おとなしいキミも
負けず嫌いなキミも
あざとくてヒステリックなキミも
愛くるしくて、明るいキミも
今、僕の前にいるキミも
全部愛しているよ。
*
線香花火のように儚くて、だけど精一杯光を灯す一つの恋。輝き方はそれぞれ違っていても、どんな君も変わらず好きだ。
2020/09/07 12:17
ネタバレ
夏に溺れる。
ただのクラスメイトの高木の笑顔を可愛いと思ってしまった。頭が暑さにやられてしまったのかもしれない。ボーッとする。
『友達をプールに突き落とす--な女子?』
高木に対して正直に思ったこと。それを聞いた彼女は眉を下げて悲しそうな顔をした。そんな表情をさせたかったわけじゃない。
今は暑さで頭がやられているから、先程思ったことを口にしてもいいのではないか。その言葉を口にしたら、彼女のその表情も笑顔に変わるのだろうか。
『ほんのちょっとだけ可愛い、ん、じゃない?』
赤くなる。照れてる。主に俺が。夏でおかしくならなければ、こんなこと言えない。
『じゃあ、ちょっと耳貸して』
あのね……、の言葉の続き。熱くなった顔を冷やすために、俺はプールにもう一度飛び込んだ。
きっと全部、夏のせい。
何気ない青春の1ページ。季節が巡ってまた訪れる夏の暑い日に、彼らと一緒に溺れてみたい。