プリントを最後まで捲り終え、最初に帰ってきた。捲るだけで全ての解答欄が埋まっているようなマジックなど起きるはずもなく、綺麗に全て空欄のまま。スイッチは動かない。
溜息を吐いた。どうにも意欲が芽生えない。プリントから離れた手がスマホを触ろうとしている。気づいた翔真は咄嗟に手を引っ込めた。見ても何も変わっていない。いいねも何も増えていない。最後に見てからそれほど時間は経っていないのだから。
スマホを触りたくなる衝動を手を握って抑え込み、広げたプリントを睨みつけた。一問目に的を絞る。意外と解けそうな計算問題だった。やる気ゼロだったが、小数点以下くらいの微々たる変動が心に表れた気がした。
まずは一問解くか。低すぎる目標を掲げた翔真は、スマホを見ないように意識しながらガチャガチャと筆箱を弄る。とにかくシャーペンを握らなければ話にならない。
引っ張り出したシャーペンは、書店で購入したものだった。伊織と揃いであるはずのシャーペン。伊織というきっかけがなければ、絶対に買わなかったであろうシャーペン。
翔真はカチカチと芯を出し、いつでも文字が書ける体勢で目の前の問題と向き合った。勉強する意識を懸命に高めていく。一問二問と解いていけば、頭から伊織のこともスマホのことも抜けていくはずである。
翔真は集中して課題に取り組んだ。迷わずにすらすら解ける問題ばかりではなかった。頭を抱えつつも解を出す。一枚目裏側の最後の問題まで始末する。
堪らず吐息を漏らした。一枚分を終わらせるのに随分と時間がかかってしまった。成績優秀な伊織だったら、翔真が呻き声を上げている間に二、三枚は進んでいるのではないか。
シャーペンを置いた。グッと伸びをした。課題は少しだけ進んだ。ペースはゆっくりだ。
欠伸が漏れた。自室のため、我慢などしない。大口を開けて閉じた翔真はふと、対峙した数学以外の科目のことを考えてしまった。気が滅入った。数学以外まだ何も手につけていないわけではないが、どれもこれも表面を軽くなぞっただけのちまちました進み具合である。
溜息を吐いた。どうにも意欲が芽生えない。プリントから離れた手がスマホを触ろうとしている。気づいた翔真は咄嗟に手を引っ込めた。見ても何も変わっていない。いいねも何も増えていない。最後に見てからそれほど時間は経っていないのだから。
スマホを触りたくなる衝動を手を握って抑え込み、広げたプリントを睨みつけた。一問目に的を絞る。意外と解けそうな計算問題だった。やる気ゼロだったが、小数点以下くらいの微々たる変動が心に表れた気がした。
まずは一問解くか。低すぎる目標を掲げた翔真は、スマホを見ないように意識しながらガチャガチャと筆箱を弄る。とにかくシャーペンを握らなければ話にならない。
引っ張り出したシャーペンは、書店で購入したものだった。伊織と揃いであるはずのシャーペン。伊織というきっかけがなければ、絶対に買わなかったであろうシャーペン。
翔真はカチカチと芯を出し、いつでも文字が書ける体勢で目の前の問題と向き合った。勉強する意識を懸命に高めていく。一問二問と解いていけば、頭から伊織のこともスマホのことも抜けていくはずである。
翔真は集中して課題に取り組んだ。迷わずにすらすら解ける問題ばかりではなかった。頭を抱えつつも解を出す。一枚目裏側の最後の問題まで始末する。
堪らず吐息を漏らした。一枚分を終わらせるのに随分と時間がかかってしまった。成績優秀な伊織だったら、翔真が呻き声を上げている間に二、三枚は進んでいるのではないか。
シャーペンを置いた。グッと伸びをした。課題は少しだけ進んだ。ペースはゆっくりだ。
欠伸が漏れた。自室のため、我慢などしない。大口を開けて閉じた翔真はふと、対峙した数学以外の科目のことを考えてしまった。気が滅入った。数学以外まだ何も手につけていないわけではないが、どれもこれも表面を軽くなぞっただけのちまちました進み具合である。



