「なあ、席替えのくじ、作っとかない?」
「それいいな。こっちで予め準備しとけば、先生もその気になってくれるかも」
「俺も手伝うよ」
アプリを開いたと同時に右斜め前から聞こえた声に意識を引っ張られ、翔真はスマホから顔を上げた。どうしても席替えをしたいらしい男子生徒数名が、一つの机に固まっていた。
くじを作ろうと提案した代表者が、机から引っ張り出したノートを開く。それでくじを作るのか、と予想したところで、男子生徒が真っ新なページを大胆にも引き裂き始めた。ビリビリと破かれる音が朝の教室に響く。チラッと音を気にした生徒はいたものの、それだけだった。
暫し男子生徒の行動を眺めていた翔真もまた、何も言わずに手元の液晶画面に視線を落とした。暗くなっていた。自動的にスリープモードになる前にタップして起こす。最近発信した投稿が目に入った。
【いつでも余裕のあるイケメン、それが俺の親友】
【イケメンの親友は顔だけじゃなく字まで整ってる。これが汚かったらちょっと面白かったのに】
それぞれ次の投稿の候補に挙げていた情報だったが、結局どちらも載せていた。何がいいねに繋がるか分からない。そのため、出さずにいるよりも出した方が絶対に良いと判断してのことだった。
投稿する際に文章は多少なりとも工夫したが、それを踏まえても心底つまらない呟きである。時間が経てば経つほどそう思う。くだらない。しょうもない。センスがない。無論、いいねなど一つもついていない。恐らくこれからもつかない。
もっと何か反応を示したくなるような特別な情報が欲しい。伊織の意外な素顔だったり、意外な特技だったり、こちらが予想できない意外な事柄があるのなら知りたい。親友ならそのようなことも知っていてもいいのではないか。
「それいいな。こっちで予め準備しとけば、先生もその気になってくれるかも」
「俺も手伝うよ」
アプリを開いたと同時に右斜め前から聞こえた声に意識を引っ張られ、翔真はスマホから顔を上げた。どうしても席替えをしたいらしい男子生徒数名が、一つの机に固まっていた。
くじを作ろうと提案した代表者が、机から引っ張り出したノートを開く。それでくじを作るのか、と予想したところで、男子生徒が真っ新なページを大胆にも引き裂き始めた。ビリビリと破かれる音が朝の教室に響く。チラッと音を気にした生徒はいたものの、それだけだった。
暫し男子生徒の行動を眺めていた翔真もまた、何も言わずに手元の液晶画面に視線を落とした。暗くなっていた。自動的にスリープモードになる前にタップして起こす。最近発信した投稿が目に入った。
【いつでも余裕のあるイケメン、それが俺の親友】
【イケメンの親友は顔だけじゃなく字まで整ってる。これが汚かったらちょっと面白かったのに】
それぞれ次の投稿の候補に挙げていた情報だったが、結局どちらも載せていた。何がいいねに繋がるか分からない。そのため、出さずにいるよりも出した方が絶対に良いと判断してのことだった。
投稿する際に文章は多少なりとも工夫したが、それを踏まえても心底つまらない呟きである。時間が経てば経つほどそう思う。くだらない。しょうもない。センスがない。無論、いいねなど一つもついていない。恐らくこれからもつかない。
もっと何か反応を示したくなるような特別な情報が欲しい。伊織の意外な素顔だったり、意外な特技だったり、こちらが予想できない意外な事柄があるのなら知りたい。親友ならそのようなことも知っていてもいいのではないか。



