そのキス、契約違反です。




──数日後。




Aegis(イージス)のに新人が、1人入ってきた。



何気なく目を通した書類。

そこに書かれた名前を見た瞬間、息を呑んだ。



桜庭 彩葉。



名前だけでは確信はできなかった。



…でも、実際に姿を見て確信した。

間違いなくこの子はあの現場で、銃を拾って立っていた少女。



そしてこの子は、自分が人を殺したと思って生きている。



……だからこそ。


俺は、放っておけなかった。




彩葉が銃を持てなくなっている理由も。

狙われ続ける理由も。



全部、あの夜から繋がっている。


本人にまで真実を隠すのは、ここまでにしよう。




“彩葉を守るためなら、何でもする”




それは、昔からずっと、変わらない。