そう思い込んだまま、これからどうしようかと途方に暮れていた時。
Aegisの、今のボスが、淡々と声をかけてきた。
その声音は妙に落ち着いていて。
同情も、哀れみもなくて。
それが、この時の俺には丁度良かったんだと思う。
──君、いい目をしているね。
──命を預ける覚悟はある?
なんて言われて。
何を言い出すんだ、この人は。
会ったばかりの他人にいきなり命を預けろなんて意味が分からない。
ふざけてるのかと思った。
でも、働くあてもないし。
何もしないで餓死するぐらいなら、何だかよく分からないけどこの男の話に乗ってみるのも悪くないかもしれない。
どうせ失うものなんてないんだから。
そう思っていた俺に、ボスは最後にこう言った。
──大事な人ができた時、どんな手を使っても、自分の手で守れるようになれ。
俺が Aegisに入ることを決めた時言われたこの言葉は、ずっと頭に残っている。

