転生して捨てられたボク、最恐お義兄さまに拾われる~無能と虐げられたけど辺境で才能開花⁉~


 魔道具製作に必要なものは大きく分けて三つ。
 ひとつ目は魔力。ふたつ目はレシピ。三つ目は魔物の素材。
 この内の魔力とレシピはすでに手元にあるので、三つ目の魔物の素材をロビン含め他の使用人たちに集めてもらうことにした。
 顎で使うようで申し訳ない限りである。いくらクロウの指示でアウルの勉強を手助けしろと言われていても、この暑さの中素材を集めるために町のあちこちを駆け回ることになるなんてたまったものではないだろうから。
 こちらとしては申し訳なさが勝ってしまう。
 その代わり皆の暮らしを快適にできる送風機を必ず作り出してみせると、却ってこちらのやる気にも繋がった。
 ちなみに前述した必要なもの三つというのは、作り方が決まっている魔道具を製作する際に用意するものである。
 一から自分で魔道具を作る際は、レシピから考えなければならない。
 料理本を見ながら料理をするのと、自らの手で料理を生み出すみたいな違いだ。
 いつかは一からレシピを作ってみたいと思うので、変わらず魔法や魔道具の勉強を続けていこうと思っている。

「アウル様、ご希望の送風機の材料が揃いました」

 素材集めを頼んでから三日。
 使用人たちは早くも、現存している送風機の材料と同じものを揃えてくれた。
 なかったものは隣町に行ってまで入手してもらったようなので本当に頭が上がらない。
 皆の頑張りに報いるためにも必ず成功させるぞと意気込みながら、アウルは改めて手順を振り返る。
 まずは魔物の素材に魔力を流し込み、形を歪めて部品にする。
 そして部品同士をこれまた魔力で結合し、ひとつの魔道具にする。
 必要があれば素材への魔力注入の際に、内部にも流し込んで中の魔力を補強する。
 送風機の作り方は本を見てすでに知っているので、覚えた通りに素材に魔力を流していくとしよう。

(丁寧に魔力を注いで……)

 レシピ通りに作業を進めていき、ある程度の部品の製作が完了した。