「風? どのようにして起こす仕組みだ?」
「ふうしゃみたいに、はねをかいてんしゃせて、かぜをおこしましゅ」
「ふむ、現存の〝送風機〟と同じ仕組みか。まあそれぐらいなら事故を起こした際も大事にはならないだろう」
よし、と心の中でガッツポーズを取る。
するとクロウがアウルの話を聞いて少しの疑問を抱いたようだ。
「送風機のことを知っていたんだな」
「はい、ほんでよんだことありましゅ」
「しかし現存の送風機はあまり便利なものではないぞ。送れる風も微弱で製作には膨大な魔力を必要とする。魔力に関してはアウルなら問題ないと思うが……」
「はねのかたちをかえましゅ。はねをぐるんってしたかたちにかえて、かいてんしゃせたら、いっぱいのかぜをおくれるようになるかなって」
「羽根の形を変えた送風機?」
確かにクロウの言う通り、すでに魔道具として送風機なるものが存在している。
前の世界の扇風機と似た代物だが、羽根の形が平行かつ細くて効率的に風を送れない設計になっているのだ。
製作にもたくさんの魔力を必要とするので、積極的な生産が行われておらずあまり普及していない。
そこで羽根の形を扇風機のように湾曲させて、効率的に風を送れるようにしたら、実用性が増すのではないかと考えた。
前の世界でも扇風機は大活躍だったし。羽根の形が違うだけで実用性がないと思われてしまうのはとても惜しい。
と、横で話を聞いていたロビンがきょとんとした顔で首を傾げた。
「羽根の形を変えるだけで、そこまで性能が変わるものなのでしょうか? それに魔物の素材を複雑な形に加工するのは、さらにたくさんの魔力が必要になりますよ」

