転生して捨てられたボク、最恐お義兄さまに拾われる~無能と虐げられたけど辺境で才能開花⁉~


「あいがと、クロウおにいしゃま!」

 またもや世話をかけてしまったようだ。
 でも心なしかクロウの表情も穏やかで、楽しんでくれているように見えて心が温かくなる。
 ともあれ上手にホイップクリームを作れて、これをなにと合わせようかとワクワクしながら考えていると、おずおずとロビンが手を挙げた。

「あ、あのぉ、アウル様? 私もいただいてよろしいでしょうか?」

「もちろんでしゅ!」

 この美味しさはたくさんの人に味わってもらいたい。
 ロビンはスプーンを手に取って、やや遠慮気味な量を掬って食べると、これまた嬉しい反応をしてくれた。

「わあっ! 本当にすっごく美味しいです! 確かにこれでしたらパンとかパイにとっても合いそうですね! 他のデザートとの組み合わせもよさそうです」

「でしょでしょー」

 その様子を見て気になったのだろうか……
 他の使用人たちも近づいてきて、ロビンに倣うように手を挙げ始めた。

「あ、あの、私もいいですか?」

「自分も……」

「はい、みんなでたべてくだしゃい!」

 使用人たちは各々スプーンを持ち、白くてふわふわの幸せの塊を口へと運んでいった。
 瞬間、視界いっぱいに咲き誇るたくさんの笑顔。

「ふわふわで美味しいー!」

「こんな軽やかな食感初めて!」

「パンに塗って食べたいわー!」

 使用人たちは甘い物好きが多いようで、ホイップクリームの味をいたく気に入ってくれたみたいだ。
 大好きなホイップクリームに、みんなが夢中になっている。
 自分の好きなものを大勢に認めてもらうというのは、なんとも気持ちがいいものだ。
 夕餉のデザートとして今後採用しようという話も出始めて、やってみてよかったとアウルは改めて思ったのだった。
 ホイップクリーム製作、大成功です。