「苦手なものがあれば残していただいても大丈夫ですよ。それとなにか口にしてご気分がすぐれなくなりましたらすぐにお申し付けください」
嫌いなものやアレルギーについて知るためか、ロビンが気を遣うようにそう言ってくれる。
ただ、その気遣いは不要だったようで、すべての料理が見事にアウルの口に合っていた。
(羊パイの肉柔らか! しかもパイ生地もサクサクだ~。ハニーバターチキンはホロホロ食感で甘じょっぱくて美味しい!)
パンとサラダ類も他の料理と絶妙にマッチしていて、全部美味しく食べることができた。
さらにデザートの焼きリンゴはもうひとつ欲しいと思えるほどにアウルを感動させてくれた。
(美味しいものでお腹をいっぱいにする感覚、本当に久しぶりだ~)
思わず涙が出てしまいそうになるほどの幸福感。
実家で虐げられて傷付いていた心が、美味しい料理たちによって癒やされていく。
あの家を追い出されて森に捨てられた時は、本当にどうなることかと思ったけど。
クロウに拾われて使用人たちからも歓迎され、豪華な部屋と食事まで与えてもらって、今は幸せの絶頂に達している気分だった。
不幸まみれだった人生から一転、とても恵まれた環境に置かれたアウルは、拾ってくれたクロウに感謝しつつ新生活の幕を開けた。

