これは恐れていた展開になるかもしれない。使用人たちから歓迎されず厄介者扱いをされる。
またぞろ実家の時のように冷たい応対をされるかもと思い、アウルは果てしない気まずさで身を縮こまらせた。
だが……
静寂は一瞬限りのことで、目の前の使用人たちがバッと一斉に、その手を高々と挙げた。
「アウル様のお世話は私にお任せください!」
「いいえこの私に!」
「私なら手芸もお教えできますよ!」
思いがけない光景にアウルはおろおろとしてしまう。
そして遅まきながら気が付く。
使用人たちが向けてきていた怪訝な視線が、いつの間にか愛らしいものを愛でるそれに変わっていることに。
(もしかしてものすごく歓迎されてる……?)
使用人たちは「はいはいっ!」と盛んに自己主張をしており、アウルの従者になりたがっている。
あまりの歓迎ムードに気圧されていると、ストークがこうなることがわかっていたと言わんばかりにため息を吐いてアウルに言った。
「驚かせてすまないな。ここの使用人たちは子供好きが多いんだ。君を連れてきたら喜ぶだろうと思ってはいたが、にしては予想以上の反響でこちらも驚いている」
「なにを言うのですかストーク様! これだけの愛らしさがあるのですから当然ですよ!」
「こ、こんなにかわいい子が捨て子だなんて信じられません……!」
目をキラキラさせながら使用人たちはアウルを見つめており、その様子を傍らで見ているストークは一層呆れる。
一方でアウルは「愛らしい」や「かわいい」と言われて激しく困惑した。
(アウルの顔って、子供好きから見たらかなりかわいい方だったんだ)

