「聞いたぞ。いまだにヒルマイナのことを母親として認めていないようだな。そして気に食わないヒルマイナに嫌がらせをするために、わざと彼女の古時計を壊したのだろう!」
「そ、そんなことしてな……!」
と、言いかけたその時――
ドレイクの後ろで、ヒルマイナが不敵な笑みを浮かべるのを確かに見た。
(……まさか)
嵌(は)められた、とアウルはすぐに状況を理解する。
ヒルマイナはアウルを貶(おとし)めるために、わざと自分で古時計を壊して罪を擦(なす)りつけてきたのだ。
なぜわざわざそんなことをしてきたのか。その動機についても思い当たることがある。
前にヒルマイナが使用人と、子供に関しての話をしているのを耳にした。
『ヒルマイナ様はドレイク様との子供を考えてはいないのですか? そのような気配がまるでないように見えまして……』
『私も早いところドレイク様との子供が欲しいけれど、あの女のガキが邪魔なのよ。ドレイク様と私の間に子供ができても第二子の扱いになるから』
家督の跡継ぎは基本的に第一子の役目。
つまりはアウルが形式的にダスター家を引き継ぐことになっている。
ヒルマイナとしてはそれがおもしろくなく、自分とドレイクの間にできた子供に跡継ぎになってもらいたいようだった。
なにより憎んでいたマーレットの子供に跡継ぎを奪われるのが相当気に食わなかったのだろう。
であればどうするか。
邪魔者であるアウルを悪者に仕立て上げて、排除してしまえばいいのだ。
「そ、そんなことしてな……!」
と、言いかけたその時――
ドレイクの後ろで、ヒルマイナが不敵な笑みを浮かべるのを確かに見た。
(……まさか)
嵌(は)められた、とアウルはすぐに状況を理解する。
ヒルマイナはアウルを貶(おとし)めるために、わざと自分で古時計を壊して罪を擦(なす)りつけてきたのだ。
なぜわざわざそんなことをしてきたのか。その動機についても思い当たることがある。
前にヒルマイナが使用人と、子供に関しての話をしているのを耳にした。
『ヒルマイナ様はドレイク様との子供を考えてはいないのですか? そのような気配がまるでないように見えまして……』
『私も早いところドレイク様との子供が欲しいけれど、あの女のガキが邪魔なのよ。ドレイク様と私の間に子供ができても第二子の扱いになるから』
家督の跡継ぎは基本的に第一子の役目。
つまりはアウルが形式的にダスター家を引き継ぐことになっている。
ヒルマイナとしてはそれがおもしろくなく、自分とドレイクの間にできた子供に跡継ぎになってもらいたいようだった。
なにより憎んでいたマーレットの子供に跡継ぎを奪われるのが相当気に食わなかったのだろう。
であればどうするか。
邪魔者であるアウルを悪者に仕立て上げて、排除してしまえばいいのだ。

