それぞれが驚きの表情を浮かべる中、皆の声を代弁するようにクロウが問いかけてきた。
「……本気で言っているのか? どう見ても平気なように思えない。父と母を名乗る人物は、アウルにとって会いたくない者たちなのではないのか?」
「はい、あいたくないでしゅ。でも、ぼくがじぶんでいわないと……」
なぜならこれは、自分が招いた出来事だから。
自分で片をつけなければいけない責任がある。
なによりここの人たちにこれ以上の迷惑はかけたくない。
そう決意を固めて、震え出しそうになる手足をなんとか抑えながらアウルは立ち上がる。
次いで心配そうに見つめてくるクロウに対して、今さらながらの謝罪をした。
「それと、うそついててごめんなしゃい」
「うそ?」
「はじめてあったとき、ぼくはどこからきたか、じぶんでわかってた。おとうしゃまのことも、おかあしゃまのこともわかってた。でもほんとうのこといったら、あのおうちにかえらしゃれるとおもったから」
だからなにもわからないフリをした。
両親がどこにいるのかも、なぜあの森の深くにひとりでいたのかも。
本当はすべて理解していたのに。
「自分の生家には戻りたくなかった。だからどこから来たか知らないフリをしていたというわけか」
「ごめんなしゃい。ほんとうにごめんなしゃい……」

