今のこの送風機を小型化して、みんなが携帯できるようにする。
首にでもかけられるような設計にすれば、屋敷の外に出た時でも涼を取ることができるし、服に装着できるようにもすれば空調服っぽく応用もできるはず。
送風機の小型化は色んな可能性に繋がっているので、ぜひ試してみたいと思ったわけだ。
というわけで追加の材料をロビンに頼み、ハンディファン製作に取りかかることにした。
ちなみに今回は前回よりも量を多めにと頼んでおいた。
おそらく羽根をいじるだけの前回と比べて、小型化作戦はたくさん失敗するだろうから。
そうして魔道具の材料を集めてもらっている間に、王都へ旅立っていたクロウたちが屋敷に戻ってきた。
「アウルの発明について、国から正式に重要な功績として認められたぞ」
帰ってきたクロウからさっそくそのことを告げられて、アウルは密かに拳を握りしめた。
クロウはこの発明を高く評価してくれていたけれど、実際に王国側……ひいてはガーディニア王国の王様であるイーグル国王にどう判断されるかはわからなかった。
だからこうして無事に成果を認めてもらえて、安心と嬉しさに満たされる。
「知的財産として独占権が与えられたが、アウルの意向により国家の主権を持つフェザーミール王家に譲渡する運びになった。代わりにそれらの技術によって得られた利益の一部を、今後十年間〝アウルに対して〟支払われることになったぞ」
唐突に聞き慣れない言葉が登場して眉が寄ってしまう。
独占権がなんのことかはさっぱりだったが、今風に言う著作権とか特許みたいな認識でいいのだろうか?
まあつまりは……
「おかねいっぱいもらえるってこと?」
「あぁそうだな」
「じゃあそれ、クロウおにいしゃまがちゅかってくだしゃい!」
「そういう約束だったからな。そうさせてもらうとする。アウルから託された資金は、決して無駄にはしないからな」
気持ちの入った宣言と共に、クロウがアウルの頭に手を置いてくる。
そしてあまり慣れたような手つきではなかったものの、不器用に頭を撫でてくれた。
改めてクロウから素直な称賛を受けて、アウルは子供として褒められたことを嬉しく思い自ずと頬を緩ませる。

