この恋を執着愛と呼んでしまえば。

そして、護は確信をついた言葉を発した。





「お前が想代の商品開発より大切なものになれば良いだろ。そうすれば、想代も子会社の社長になってくれるかもしれない。何故、わざわざ俺を巻き込むんだ?」





臆病で最低な俺じゃ綺麗な想代の、芯のある想代の、想い人になれるはずがない。

なんて言えるはずはなかった。





「使えるものは使ったほうが良いだろ」





最低な言葉で誤魔化して、もっと最低な言葉をこれからも吐いていく。




「だって、俺はもう暫くしたら想代の婚約者だ。それくらい過保護でも許されるだろう? 部外者のお前とは違って」

「部外者のくせに、そんな資格ないだろ」




わざと「部外者」という言葉を使った。

ちゃんと自分の心に跳ね返るように。