この恋を執着愛と呼んでしまえば。

「ごめん、待たせた?」

「全然。大丈夫だよ」

「良かった。それで今日行く和菓子屋なんだけど、ここから10分くらい歩くけど良い?」

私が頷くと、護くんが和菓子屋さんの方向へ歩き始める。

私は護くんの隣に並んで歩きながら、「菓子折りを買うんだよね?」と確認する。

「うん、ただその和菓子屋なら何でも好きらしくて……だから逆に選ぶのが難しくて」

そう言って、護くんはお店のメニューを見せてくれたが確かに種類が豊富だった。

「うーん、じゃあ後はお店に着いてから考えた方が良さそうだね」

「だな」

和菓子屋の会話が終わってしまって、少しだけ沈黙が走ってしまう。