あの人の話を共有しないでください。ー実際にあった怖い話ー


朝。



今日で何度目かの6月23日です。



スマホを開くと、敬太さんからメッセージが来ていました。



『おはよう!両親はもう仕事に行ったからいつ来てくれても大丈夫だよ』



「もう行ったのか。早いなー」



そう呟いて、



『おはようございます。早いですね。わかりました』



と返信をしました。



なるべく早く行ってたくさんお話を聞こうと思い、すぐに準備をしました。



「流石に早すぎたかな」



現在の時刻は7時30分です。



敬太さんの家の前で、インターホンを押そうと手を伸ばしたり引っ込めたりを繰り返していました。



すると2階の窓からスマホを構えた敬太さんと目が合いました。



何をしているんだか。



「やべっ、バレた」



そう言って敬太さんはドタドタと階段を降りてきました。



そしてドアを開けてくれました。



「おっ、朝は意外と早いんだね。上がって上がって」



「お邪魔します」



こんな朝早くから人の家にお邪魔したのは初めてでした。



「そうそう、今ね、菜花ちゃんの動画を撮ってたんだ」



「私の動画?」



えっ、盗撮ですよね?



「これ!」



見せられたのは、私がインターホンを押そうか迷ってる動画でした。



「いやー、なんかさ、家の前で面白いことしてる子いるなって思って」



敬太さんはケラケラと笑っていました。



なんだかイライラするので、いつか仕返しでもするとしましょう。