「えっ、そうなんですか!?」
てっきり、もう二度と敬太さんと"あの人"の話ができなくなるんだと思ってました。
「うん。今日は"あの人"の話が出てるから大丈夫。明日になって俺から"あの人"の話をしない限りは死なないよ」
「よかった…」
私はほんの少しだけ安心しました。
「今日はこんなところかな。続きはまた明日話そう。今日と同じ時間に俺の家集合で」
明日も学校を休むか…。
「わかりました。ありがとうございました」
そう言って私は敬太さんの家を後にしました。
家に帰っている途中、真紀子ちゃんからメールが届きました。
『菜花ちゃんであってる?』
真紀子ちゃんとは連絡先を交換していませんでした。
『うん。あってるよ』
私が返信すると、すぐに既読がつきました。
『よかった。今日学校来なかったから心配で』
そういえば、莉子と真紀子ちゃんとは毎日一緒にトイレに行っていました。
『ごめんね、体調悪くて』
敬太さんと会っていたなんてとても言えなくて、嘘をついてしまいました。
『今からお見舞い行ってもいいかな?』
今から!?
ここから家まで二十分。
学校から家まで五分。
今すぐ走って帰らなきゃいけません。
私は『ありがとう。待ってるね』と返信して走り出しました。
そういえば真紀子ちゃんって私の家知ってたっけ?
そう思いながら家へ急ぎました。



