あの人の話を共有しないでください。ー実際にあった怖い話ー


莉子は走って逃げ出しました。



「莉子ー!待ってー!」



その後を私と真紀子ちゃんが追いかけます。



莉子は運動神経がよく足も速いので、あっという間にどこかへ行ってしまいました。



しばらく真紀子ちゃんと一緒に莉子を捜しましたが、見つかりませんでした。



「もう帰ったのかな」



教室に莉子の荷物がなかったため、そう思って帰ることにしました。



私と真紀子ちゃんは家が同じ方向なので一緒に帰りました。



その夜、お腹が空かず、何も食べずに部屋に入りました。



昨日もお腹が空かず、何も食べずに部屋に入ったのです。



スマホを開くと、莉子から着信がありました。



メール画面を開くと、不在着信が八件、メールが三件来ていました。



私はすぐに莉子からのメールを読みました。



『ねぇ聞いて!"あの人"が私の家まで追いかけてきたの。急いでトイレに入ったらいなくなったからよかったんだけどね。どうして追いかけてきたのかな?本当に怖かったよ。急に帰ってごめんね…』



『おーい、』



『菜花お願い、私のメールを見て!』



"あの人"はなぜ莉子の家まで追いかけてきたのか。



どうしてそれぞれ見え方が違うのか。



私も莉子と同じ疑問を抱えることとなりました。



私は莉子に返信をして、昨日の続きを聞く気にもなれず寝ました。



莉子も電話をかけてくることはありませんでした。