王子様、私はヒロインじゃありませんよ!?

 しかも、この料理たち、中々クオリティが高く、高校生が作ったものとは思えない出来だった。


 美味しい、美味しい、美味しい。


 ああ、こんなに美味しいものがたくさんあるのに、全部回れないなんて、無念だ。


 久東君の方を見ると、こちらも料理のクオリティの高さに驚きつつ、黙々と食べていた。


 分かる、美味しいよね。


 止まらなくなるよね。


 私は心の中で共感しつつ、自分の食事を再開した。


 そして、お互いに料理を間食した時に、それはやって来た。


 
「……汐ちゃん?」



 甘ったるい女性の声。


 声の下法に視線を向けると、そこには40代後半の気品のある女性が立っていた。


 身に着けている者もブランド品ばかり。