王子様、私はヒロインじゃありませんよ!?

 あ、あの綿あめ美味しそう。


 綿あめって確か、洋菓子だよね。


 洋菓子か、ああ、綿あめ美味しそう。


 正直、和菓子でも洋菓子でも、美味しければいいんだよね……。


 
「……綿あめ、欲しいの?」


「え?」



 私が上の空で話を聞いておらず、綿あめにばかり目を取られていたからか、久東君がそんな風に聞いてきた。


 さすがに申し訳ないな。


 
「いや、そういう訳じゃなくて……話聞いてなくてごめ……」


「じゃあ、さっさと言ってくれればいいのに」



 私がそう言いかけると、久東君は颯爽と立ち去ってしまった。