王子様、私はヒロインじゃありませんよ!?

 呆然と、無意識に、心の声が漏れた。


 すると、カッと高村さんが目を見開き……。



「いるにきまってるでしょ! どこぞの馬鹿と阿呆と愚図どもは氷雨ちゃんのこと誤解してるけど……。
あいつらに目と脳みそがついてないだけだし! ってか、氷雨ちゃんの傍にいて惚れるなとか無理!
あ、私だけでいいけど、惚れるのわ。 そもそも!このチャンス逃せるわけないでしょ!」



 チャンスだのなんだの、よく分からないけど……。


 本気なのは伝わった。


 というか、あまりの本気っぷりに笑いそうになる。


 あと、『馬鹿と阿呆と愚図』のところだけ声小さくしてるの、すごいね。


 
「分かった。 というか、そんなの許可取らなくてもいいよ。 私、ぼっちだっただけだし」


「ええ!? いいの!? やったー!! じゃあ、夕鈴って呼んでいい? いいの? ありがとう!」



 そう言って勝手に話を進め、飛び跳ねた高村さん。


 本当に面白い子だな……キャラ大分濃いけど。


 そして、高村咲妃との出会いは、私の高校生活の転機となった。