王子様、私はヒロインじゃありませんよ!?

 まあ、私に話しかけたわけじゃないみたいだし、無視してOKだね!


 そう思って席に着いたんだけど……。



「おい、聞いてんのか」



 杠葉大河が私の肩を強引に掴んできた。


 あ゛?


 ……じゃなくって、あら?


 どうしたのかしら? 何かご用事?


 
「シカトしてんじゃねえよ」


「何のことか分からないんだけど。 急に話しかけて来といて、『おい、聞いてんのか』は無いんじゃない?」


「は? ふざけてんじゃねえよ。 俺はその前に声かけただろ」


「ああ、『おいテメェ。今のどういうことだよ』だったね。 だって、私、テメェって名前じゃないから。 誰に話しかけているのか、分からなくて」