王子様、私はヒロインじゃありませんよ!?

 私は俯いている神子戸ちゃんに近づいて、頬に手を添える。





「悲劇のヒロインになってるところ、申し訳ないけど……神子戸さん、私は貴女を否定したいわけじゃない。 
人助けだって、好きにすればいい。
でも、それで自滅したら、元も子もないでしょう?」


「……え…」





 驚いて顔を上げる神子戸ちゃん。


 その薄茶色の瞳が、戸惑いに揺れる。





「人を助ける前に、まず自分を大切にしろって……難しい話じゃないでしょう。
理解できないなんて言わせないから。 これが分からない人間なら、大嵩学園(ここ)にいないはず」





 神子戸ちゃんはやはり戸惑った表情のまま、絞り出すように「そうだよね」と言った。


 ほら ほら ほら ほらあ!!


 こんなんだから、私が悪女扱いされるんだよ!!