王子様、私はヒロインじゃありませんよ!?

 いちいち動きが可愛らしくて、困る。


 
「これからよろしくね、夕鈴」


「は、はあ……」



 何がよろしくなの?とでも言いたげな表情に、笑いそうになってしまった。


 さっきまで泥沼に沈んでいたようだった気持ちが、今では天に昇るようだ。


 俺は愛しい人の不思議そうな横顔を見つめて、微笑をこぼした。