『王子様と囚われピエロ
とても美しい再会ダ!』
『勇姿を讃えて
約束通り、プレゼントを
贈与シマーース☆』
勝手にはしゃぐピエロども。
その片方の白いピエロが高らかに指を鳴らすと
目の前にふたつの小箱が出現した。
『サァ!これがキミたちの
失せモノさ!!
開けて確認してみるといいヨ!』
祥と目を見交わせる。
なにかトラップがあるといけないので、俺から手を伸ばし、それを開いた。
中に入っていたのは、なんの変哲もない封筒。
『ヒジリクン②』
と気色悪く俺の名前が印字されている。
不快な気持ちを飲み込みつつ中身を取り出すと
『指』
その一文字だけが書かれていた。
「ゆ、ゆび?」
祥が隣からのぞきこんでくる。
首をかしげてとてもかわいい。
「お、お兄ちゃん……なにか心当たりはある?」
「ないこともないけど、取るに足らないかな」
俺は手紙を封筒にしまい、ポケットに入れる。
ほんのすこし感心した。
こんなもの、よく知っているものだと。
そして確信する。
やはりこのゲームの主催者には、明確な狙いがある。
繰り人形の手足に繋がる見えない糸。
それが、俺にも繋がっているということ。
胸を掠めていた予感が、実体になって現れはじめた。
くだらない、バカらしい
誰が相手だろうと、俺と祥のあいだに入ることなんてできないのに、なぜどいつもこいつも無謀に向かってくるのか。



