◇Crown Act◇⇩




皮膚が爛れ、片方の眼球が飛び出ている女の幽霊。


土気色の皮膚


まとう白装束は血まみれだ。


先端を抉られた舌を動かして、なにかを呻いている。


怖いとか驚きとか、それ以前に存在が不潔すぎて吐き気がこみ上げてくる。


最悪だ、触れるな。


思いきり突き飛ばすと、女の片腕が簡単に千切れて転がった。


どろりと皮膚が糸を引いている。


腐っていたのだろうか。


絶叫する女を横目に体を起こそうと動くと、冷たい手に腕を掴まれる。


しつこい。




「ン゙ ン゙…ン゙!」




見開きすぎた眼球がぼとりと床に落ちていく。


腕が欠けた胴体からは骨が突き出ていた。


どれもこれも人によってはショッキングな光景。


しかし俺はまったく別のところに視線を奪われていた。



女が──包丁を口にくわえている。




「ア゙ア゙ア゙!!!」




──ダン!!!



手のひらの真ん中に、包丁を突き刺された。