歪んだ愛の果てに

○ホテル ブライズルーム 朝9時

ウェディングドレスに着替える葵。

今度こそ、本当の結婚式。

美咲:「三度目の正直だね」

葵:「うん」

佐々木:「今度は絶対に大丈夫だよ」

葵:「そうだといいけど...」

美咲:「大丈夫!信じよう!」

ヘアメイクが仕上げをする。

ヘアメイク:「完成です」

葵:「ありがとうございます」

鏡を見る葵。美しい花嫁。

葵:「(今度こそ...)」



○ホテル 控え室 朝9時30分

タキシードに着替える蓮。

田中秘書が最終チェック。

田中秘書:「完璧です」

蓮:「ありがとう」

田中秘書:「今度こそですね」

蓮:「ああ。絶対に」

田中秘書:「社長、幸せになってください」

蓮:「ありがとう。君のおかげでここまで来られた」

田中秘書:「光栄です」



○ホテル チャペル 昼12時

続々と到着するゲスト。

山田編集長、佐々木、会社の同僚たち。

神崎コーポレーションの社員たち。

叔母・千代子も、元気な姿で。

千代子:「今日こそね」

看護師:「はい。楽しみですね」

恵子も車椅子で到着。

恵子:「今日は絶対に見届けるわ」



○ホテル チャペル 昼13時

満席のチャペル。

神父が祭壇に立つ。

神父:「本日は、神崎蓮様と白川葵様の結婚式にお集まりいただき、ありがとうございます」

ゲストたちが拍手。

神父:「では、新郎の入場です」



○ホテル チャペル 昼13時05分

扉が開き、蓮が入場。

緊張した表情だが、決意に満ちている。

祭壇の前に立つ。

ゲストたちを見渡す。

蓮:「(今日こそ...葵と結婚する)」



○ホテル チャペル 昼13時10分

「結婚行進曲」が流れる。

扉が開く。

ウェディングドレス姿の葵が現れる。

ゲストたちが立ち上がり、拍手。

葵は母・恵子に付き添われて、バージンロードを歩く。

恵子:「幸せになりなさい」

葵:「ありがとう、お母さん」

蓮の元へ。

恵子から蓮へ、葵を託す。

恵子:「お願いします」

蓮:「はい。必ず幸せにします」



○ホテル チャペル 昼13時20分

神父:「神崎蓮さん、あなたは白川葵さんを妻とし、健やかなる時も病める時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しき時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

蓮:「誓います」

神父:「白川葵さん、あなたは神崎蓮さんを夫とし、健やかなる時も病める時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しき時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

葵:「誓います」



○ホテル チャペル 昼13時25分

神父:「では、指輪の交換を」

蓮が葵の指に指輪をはめる。

蓮:「この指輪は、僕の永遠の愛の証です」

葵も蓮の指に指輪をはめる。

葵:「この指輪は、私の永遠の愛の証です」

二人、見つめ合う。

涙が溢れる。



○ホテル チャペル 昼13時30分

神父:「それでは、神と皆様の前で、お二人は夫婦となりました」

神父:「新郎、新婦にキスを」

蓮と葵、ゆっくりとキスをする。

会場から大きな拍手と歓声。

神父:「神崎ご夫妻の誕生です!」

さらに大きな拍手。

蓮と葵、手を繋いでゲストに向かって振り返る。

涙と笑顔。



○ホテル チャペル 昼13時35分

「メンデルスゾーンの結婚行進曲」が流れる。

手を繋いで、バージンロードを歩く二人。

ゲストたちが花びらを撒く。

ゲストたち:「おめでとう!」

蓮:「ありがとうございます!」

葵:「ありがとうございます!」

幸せそうに歩く二人。

扉をくぐり、外へ。



○ホテル ガーデン 昼14時

ガーデンで記念撮影。

カメラマン:「はい、笑顔で!」

二人、自然な笑顔。

家族写真。恵子、千代子も一緒に。

恵子:「やっと撮れたわね」

千代子:「本当に」

友人たちとの写真。

美咲、佐々木、田中秘書。

美咲:「葵、幸せそう!」

葵:「幸せだよ!」



○ホテル 宴会場 午後15時

披露宴が始まる。

司会:「それでは、新郎新婦の入場です!」

扉が開き、手を繋いで入場する二人。

司会:「神崎蓮様、葵様です!」

大きな拍手。

高砂席に座る二人。

蓮:「やっと...結婚できたね」

葵:「はい...長かったですね」

蓮:「でも、その分、愛が深まった」

葵:「そうですね」



○ホテル 宴会場 午後15時30分

田中秘書がスピーチ。

田中秘書:「新郎・蓮とは、長年一緒に仕事をしてきました」

田中秘書:「彼は、時に厳しく、時に優しい上司でした」

田中秘書:「でも、葵さんと出会ってから、本当に変わりました」

蓮:「...」

田中秘書:「以前は、どこか孤独な影がありました」

田中秘書:「でも今は、幸せそうです」

田中秘書:「葵さん、蓮を幸せにしてくれて、ありがとうございます」

葵:「こちらこそ」

田中秘書:「末永くお幸せに」

拍手。



○ホテル 宴会場 午後16時

恵子が車椅子でマイクの前へ。

恵子:「娘の母です」

恵子:「正直、最初は心配でした」

蓮:「...」

恵子:「でも、蓮さんは本当に変わりました」

恵子:「私が事故に遭った時、真っ先に駆けつけてくれました」

恵子:「結婚式を中止して、私のそばにいてくれました」

葵:「...」

恵子:「そして、家で面倒を見てくれました」

恵子:「本当の息子のように」

涙ぐむ恵子。

恵子:「蓮さん、葵をよろしくお願いします」

蓮:「はい。必ず幸せにします」

会場、感動の拍手。



○ホテル 宴会場 午後16時30分

司会:「それでは、新郎新婦からご挨拶を」

蓮がマイクを持つ。

蓮:「本日は、お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございました」

蓮:「この結婚式、実は三度目の挑戦でした」

ゲストたちが笑う。

蓮:「二度の延期を経て、やっとこの日を迎えることができました」

蓮:「でも、その試練があったからこそ、愛が深まりました」

葵:「...」

蓮:「葵、今日から君は僕の妻です」

葵:「はい」

蓮:「一生をかけて、幸せにします」

葵:「私も、あなたを幸せにします」



○ホテル 宴会場 午後16時45分

葵がマイクを持つ。

葵:「皆様、本日はありがとうございました」

葵:「蓮さんと出会って、私の人生は変わりました」

蓮:「...」

葵:「最初は怖かった。でも、彼が変わろうとする姿を見て、心が動きました」

葵:「そして今、心から愛しています」

蓮:「葵...」

葵:「これからは、二人で歩んでいきます」

葵:「どんな試練も、一緒に乗り越えます」

蓮:「ああ」

葵:「皆様、これからもよろしくお願いします」

大きな拍手。



○ホテル 宴会場 午後17時

ウェディングケーキ入刀。

司会:「それでは、ケーキ入刀です!」

二人で一緒にナイフを入れる。

ゲストたち:「おめでとう!」

写真撮影。

蓮:「あーん」

ケーキを食べさせ合う二人。

幸せそうな笑顔。



○ホテル 宴会場 午後17時30分

音楽が流れる。

蓮と葵が、ダンスフロアへ。

蓮:「緊張するね」

葵:「私も」

蓮:「でも、君といれば大丈夫」

葵:「はい」

ゆっくりとダンスを始める二人。

見つめ合う。

蓮:「愛してる」

葵:「私も愛してます」

周りのゲストたちが拍手しながら見守る。



○ホテル 宴会場 夜18時30分

披露宴が終わりに近づく。

司会:「それでは、新郎新婦の退場です」

二人、ゲストたちに挨拶しながら退場。

蓮:「ありがとうございました」

葵:「ありがとうございました」

一人一人に感謝を伝える。

扉をくぐる二人。



○ホテル 廊下 夜19時

披露宴が終わり、廊下で二人きり。

蓮:「やっと...終わった...」

葵:「お疲れさまでした」

蓮:「君もお疲れ様」

葵:「でも...幸せでした」

蓮:「僕も」

葵:「これから...どうしましょう?」

蓮:「え?」

葵:「夫婦として」

蓮:「...そうだね。まず、一緒に暮らさないと」

葵:「はい」

蓮:「それから、家族を増やして」

葵:「子供...ですか?」

蓮:「欲しいな」

葵:「私も」

蓮:「じゃあ、これから頑張ろう」

葵:「はい!」

抱きしめ合う二人。

蓮:「ありがとう。僕の妻になってくれて」

葵:「こちらこそ。私の夫になってくれて」

キスをする二人。