ユリウスとエィリッヒは短い言葉に頷いて、先生を真ん中に挟んで着席した。
「舞台に上がって緊張したら、先ず深呼吸すること。それから知っている顔を探して。落ち着くはずだ。俺はいつもそうしている」
宗月が待合室に向かう途中で言った。
意外だった。
いつも絶対にミスはしないぞと自信に満ちていて、堂々としている。
緊張とは無縁の人だと思っていた。
「うん」
「調弦は大丈夫か、弓は?」
「出かける前に先生と確認した」
宗月は、わたしよりソワソワしている。
つい可笑しくなって、フッと笑みがこぼれた。
「笑うな」
ボソッと言って、ツンとそっぽを向く。
初めて見る仕草だった。
舞台に立つと、カーッと全身が熱くなった。
宗月に言われた通り、深呼吸した。
知っている顔を探して、先生とユリウスたちが居る席を見つめた。
ーー先生
「舞台に上がって緊張したら、先ず深呼吸すること。それから知っている顔を探して。落ち着くはずだ。俺はいつもそうしている」
宗月が待合室に向かう途中で言った。
意外だった。
いつも絶対にミスはしないぞと自信に満ちていて、堂々としている。
緊張とは無縁の人だと思っていた。
「うん」
「調弦は大丈夫か、弓は?」
「出かける前に先生と確認した」
宗月は、わたしよりソワソワしている。
つい可笑しくなって、フッと笑みがこぼれた。
「笑うな」
ボソッと言って、ツンとそっぽを向く。
初めて見る仕草だった。
舞台に立つと、カーッと全身が熱くなった。
宗月に言われた通り、深呼吸した。
知っている顔を探して、先生とユリウスたちが居る席を見つめた。
ーー先生



