宗月の目は険しかった。
怒っているように見えたが、真剣さが伝わってきた。
今まで誰からも「君のこの指は……」などと言われたことがなかった。
夢を叶えるーーなど、そんな大きな希望を考えてもいなかった。
ただヴァイオリンが弾ければよかった。
色々な曲を演奏できることが嬉しかったし、楽しみだった。
「それに、俺はダフィット教授の言葉に疑念を持った。君のヴァイオリンがどんなヴァイオリンだったとしても、演奏するのはクレア、君なんだ」
「意味がわからないわ。先生は何と言ったの?」
「意訳すると君のヴァイオリンが『ローレライ』の異名を持つ、曰く付きの楽器だと」
私は少しも驚かなかった。
「それは私も聞いているし、実際に私がガダニーニのヴァイオリンを弾いているからという理由で、みんな伴奏を嫌がるのよ」
先生からガタニーニのヴァイオリンを手渡されて以来、ピアノ伴奏をよく断られる。
怒っているように見えたが、真剣さが伝わってきた。
今まで誰からも「君のこの指は……」などと言われたことがなかった。
夢を叶えるーーなど、そんな大きな希望を考えてもいなかった。
ただヴァイオリンが弾ければよかった。
色々な曲を演奏できることが嬉しかったし、楽しみだった。
「それに、俺はダフィット教授の言葉に疑念を持った。君のヴァイオリンがどんなヴァイオリンだったとしても、演奏するのはクレア、君なんだ」
「意味がわからないわ。先生は何と言ったの?」
「意訳すると君のヴァイオリンが『ローレライ』の異名を持つ、曰く付きの楽器だと」
私は少しも驚かなかった。
「それは私も聞いているし、実際に私がガダニーニのヴァイオリンを弾いているからという理由で、みんな伴奏を嫌がるのよ」
先生からガタニーニのヴァイオリンを手渡されて以来、ピアノ伴奏をよく断られる。



