「庭の千草」狂詩曲

詩月の応対に、客もミヒャエルもビアンカもマスターも、黙りこんだ。

詩月を無言で見つめている。

「おい。何でそんなに冷めていられるんだ?」

声を荒らげたのはミヒャエルだ。

詩月は憮然とし、何も可笑しなことは言っていないと無言でも、醸し出す空気が語っていた。

「おい! お前はそんなに冷めたヤツではないだろ。なあ、詩月! こっち向けよ」

ミヒャエルが詩月の肩を掴み、揺さぶる。

「どう言えばいいんだ。心配で堪らない、代われるものなら代わりたいとでも言えば?」

「おい、正気か!」

「心配すれば早く治るのか。医者に早く元気にしてくれと泣きつけば、治してくれるのか」

詩月はミヒャエルの腕を払い、問いかけた。

なりふりかまってなどいられなかった。

「教えてくれよ。どうすれば、あの人を今すぐ元に戻せるのか」

ミヒャエルの胸を叩き、訴えた。