「わたしね、あなたのお母さんの話を聞いて思ったの。練習の苦しさも演奏する楽しさも、わたしは知っているんだと」
自分が唯一、適わないと思った演奏をした郁子がピアニストを諦めると言う決断。
詩月は受け入れていいのかと思った。
詩月は郁子が腱鞘炎になる前まで、どれほど演奏できたか、郁子の実力を知っているだけに聞いているのが辛かった。
「それにわたしは腱鞘炎で弾けない辛さも痛みも知っている。それはわたしの強み、宝物なんだと。でもね。ピアノを趣味になんて考えられないの。ピアノと向き合っていきたいの」
「本当に悔いはないのか」
「ええ。わたし、ピアノを教えたいの。ピアニストを育てていきたい。音楽の楽しさを知ってもらいたいの」
「音楽教師? ピアノ教師に? いづれにしても資格を取得しなきゃならない」
「ええ、音楽教師になるために、教員免許を取ろうと思う」
自分が唯一、適わないと思った演奏をした郁子がピアニストを諦めると言う決断。
詩月は受け入れていいのかと思った。
詩月は郁子が腱鞘炎になる前まで、どれほど演奏できたか、郁子の実力を知っているだけに聞いているのが辛かった。
「それにわたしは腱鞘炎で弾けない辛さも痛みも知っている。それはわたしの強み、宝物なんだと。でもね。ピアノを趣味になんて考えられないの。ピアノと向き合っていきたいの」
「本当に悔いはないのか」
「ええ。わたし、ピアノを教えたいの。ピアニストを育てていきたい。音楽の楽しさを知ってもらいたいの」
「音楽教師? ピアノ教師に? いづれにしても資格を取得しなきゃならない」
「ええ、音楽教師になるために、教員免許を取ろうと思う」



