「庭の千草」狂詩曲

ユリウスは例の話は未だしていないと、ポツリ言った。

宗月の無事を聞き安心すると、自室のベッドに直行した。

兎に角、ゆっくり休みたかった。

丸1日、ベッドで泥のように眠った。

翌朝、目覚めても倦怠感が残っていた。

体温を測ると38℃を越えていた。

ユリウスに解熱剤はあるかと訊ねると、「ちゃんと診察してもらえ」と言われ、病院に連れてこられた。

ユリウスには宗月の見舞いの次いでだった。

詩月は診察の際、熱があると言うと新型ウィルス感染検査をされた。

医師は感染を疑ったようだが、陰性だった。

詩月はホッと胸を撫で下ろした。

解熱剤と持病の薬を処方され、会計を済ませると、ユリウスに宗月の病室に引っ張って行かれた。

「見舞いくらいしろ」

ユリウスは詩月に有無を言わせなかった。

「元気そうで安心したよ」

詩月は病室に入ると、パイプ椅子をガタンと鳴らし、ベット横に座った。