「庭の千草」狂詩曲

「はあ? 謎かけか。毎日、数値確認してデータ分析をするからな」

「制限することや気をつけることは?」

「今は特にない。車椅子でなら院内は自由に行動していいよ。それから、ペースメーカーの検査と調整は手配しているから」

「向こうでも、一応は月に1回、チェックはしていたんだけど……心配で」

「解らなくはない」

「先生。担当の看護師、どうしますか?」

「血管が細いから正確に針をさせて、的確に状況判断ができる人。適任者は居るかな?」

「検討します」

詩月は酸素吸入を義務づけられ、こんなに呼吸が楽だったかと思った。

理仁は院長で父親、理俊と詩月の数値を共有している。

病室で詩月は帰国した理由を話さなかった。

理仁は詩月と仲の良い理久なら、理由を聞いているかもしれないと思った。  

「知っていると思うけれど、彼は具合が悪いのを我慢するから、気がけて様子を観ていてほしい」