「庭の千草」狂詩曲

「だよな~。留学できるとは思ってなかったけど」

「折を見て私から話してみるわ」

「無理に平静を保とうとしているのを見ているのは辛い」

「急に帰ってきたのは、よほど辛かったんだわ」

理事の経緯は決して軽々しく語れる話ではない。

理久は、なのに何故おふくろが話すとスーと素直に受け止められるのかと感じた。

宗月が、一方的にクレアに思いを寄せて、自分の子ではない子どもを受け入れた。

理久は、その真実を詩月はどう理解するのだろうと、胸の内がざわざわした。