「ウィーンに居た宗月から話を聞いた時は驚いたわ」
理久の母親は話しながら、笑い出した。
「いきなり、『お腹の子に疾患があるかもしれないから、産まれて直ぐ手術になるかもしれない。面倒を看てくれないか』なんて言ってくるんですもの。反対する暇もなかったわ」
「お父さんは話を聞いて、『サッサと連れて来い。飛行機に乗れなくなるぞ』と言って」
「笑いごとではないだろ」
「そうなんだけど、家族が医者でよかったわ。そうでなければ、反対したかもしれない。家が病院で、私が医者になってよかったと思ったのよ」
理久の母親は満面の笑みを浮かべていた。
「詩月が生まれてくるために、医者になって、理俊さんと結婚したんだと思ったの」
理久は母親の笑顔を見て、確かにそうだなと思った。
祖父、父親、母親が医者でなければ、救えなかった命が「詩月」だと思うと、理久の目頭は熱くなった。
理久の母親は話しながら、笑い出した。
「いきなり、『お腹の子に疾患があるかもしれないから、産まれて直ぐ手術になるかもしれない。面倒を看てくれないか』なんて言ってくるんですもの。反対する暇もなかったわ」
「お父さんは話を聞いて、『サッサと連れて来い。飛行機に乗れなくなるぞ』と言って」
「笑いごとではないだろ」
「そうなんだけど、家族が医者でよかったわ。そうでなければ、反対したかもしれない。家が病院で、私が医者になってよかったと思ったのよ」
理久の母親は満面の笑みを浮かべていた。
「詩月が生まれてくるために、医者になって、理俊さんと結婚したんだと思ったの」
理久は母親の笑顔を見て、確かにそうだなと思った。
祖父、父親、母親が医者でなければ、救えなかった命が「詩月」だと思うと、理久の目頭は熱くなった。



