「庭の千草」狂詩曲

クレアの瞳の色とダフィット教授の瞳の色を交互に見比べた。

クレアの瞳の色の方が少し薄い。

詩月は鏡に映る自分の顔を見る時、いつも思っていた。

クレアの瞳の色と詩月自身の瞳の色が似ているけれど、自分の方が少し濃いと。

「瞳の色が……同じ」

見間違うはずがなかった。

ーーこの人が、……ダフィット教授が

核心に触れた気がした。

ーーこの人が母さんに「シレーナ」を託した……この人が本当の

「あははっ……あはははっ」

詩月は父親だと信じていた宗月が父親ではなく、見知らぬ異国の男性が父親だったと思うと、笑わずには入れなかった。

周桜J r.ですらない……ことを認めざるをえないと思った。

クレアと教授がどういう経緯で結ばれ、何故『宗月』が父親になっているのか。

詩月は留学する時に、戸籍謄本を取り寄せた。

戸籍上は、実の父親と子になっていた。

間違いなく、宗月とクレアの子として記されていた。