「庭の千草」狂詩曲

「お腹の子は先生の子で、あなたの子ではないのよ」

「君の子だ。君が笑顔で居られるなら、俺は教授の子でもかまわないし、両親は説得する」

「そんなこと、面倒ごとに捲きこめないわ」

「俺が君と居たいんだ。子どもは君と一緒に、俺の子として。誰の子であろうと関係ない! 君の返事は、YES  or NO?」

「あなた、解っているの? プロポーズの言葉だわ」

「ーープロポーズしているんだ」

口に出して、頬が火照った。

「あなた……めちゃくちゃたけど、優しすぎるわ」

俺は自分が随分、強引なことを言っているのを自覚していた。

でもクレアとお腹の子の両方を守るには、この選択しかないと思った。

「クレア。君とお腹の子が安全に日本に渡るためには、なるべく早い方がいい。28週を過ぎると医師の診断書が必要になるんだ」

クレアは食い入るように聞いていた。