ねぇ 覚えているでしょう


風の中 私を抱いたことを


あなたの熱い額 胸で刻まれた鼓動まで 覚えているわ


忘れたと言わせたくないけれど 忘れてしまってもそれはそれでいいわ


薄い灰色が辺りに広がっている 霧かしら


最期に私を迎えに来てくれるのは誰


桃色の花がすきだったけれど 今は紫も良いって感じるわ


ひとは変わる あのころの私と一緒だなんて思わないでね


それももう過ぎ去ったこと


一度いやなことをされたら ふたたび交わりたいと思わない


ひとは変わる あのころの あなたをすきだった私と一緒だと思わないでね


ひとひら